犬のコラム

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犬の薬の飲ませ方 コツをお教えいたします
2017.09.15

 
動物病院で処方された薬をご自宅で飲ませようとした際に、その大変さにお困りになった経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。また薬と言っても「錠剤」「粉」「シロップ」等、いくつか錠剤があり、形状が違えば飲ませ方のコツもまた違ってきます。
そんな犬の投薬、どうすれば上手く飲ませられるかコツをご紹介していきたいと思います。

1: 【錠剤】の飲ませ方

これはどの薬にも言えることですが、普段食べてくれているご飯やおやつに混ぜて一緒にパクッと食べてくれたら、こんなに楽なことはありません。ですが、一度薬が入っていることを知られたら警戒して食餌を口にしてくれなかったり、薬の混ざったところだけ残してしまうようになることもあります。その場合はご飯に混ぜるのは諦めて直接お薬を入れてあげなければなりません。実際、わんちゃんの意思に反して口を開けて薬を入れるわけですから、すごく嫌がる子もいます。薬を入れられても飲み込む前に、薬を吐き出してしまうこともあるかと思います。
 
錠剤を上手く飲ませるコツ
こちらが「今から飲ませるぞ」と構えてしまうとわんちゃんも嫌な予感がして始めから警戒してしまいます。警戒してしまう子には薬は見せないようにして近づきましょう。
 
そして優しく撫でながら背後から包み込むようにしておさえ、顔の上から片手(利き手)で両あごを持って上を向かせます。もう片方の手でそっと口を開けて喉の奥めがけて薬を落としましょう。犬歯のすぐ後ろに指を入れると口を開けやすいです。上を向かせたら口が少し開く子もいるのでその場合は無理やり口を開けずに、その隙間からお口の中に薬を落としてもOKです。
 
薬を入れたら数秒はそのまま上を向かせたままにしましょう。そして、のどを撫でるように4回~5回さすってあげます。わんちゃんが舌をだしてペロペロとするのが確認出来たら、飲み込めています。飲み込んでいない場合、後から吐き出してしまうので必ず飲めたのか確認しましょう。
 
わんちゃんのおさえ方はその子の性格にもよります。大人しい子であればおさえなくても、そっと顔を上に向かせるだけで薬を飲ませることができます。
 
力づくで飲ませようとすると余計に暴れてしまうので、優しく声をかけてあげながら飲ませましょう。また、この投薬方法が難しければ錠剤をすり鉢か、ピルクラッシャー(錠剤粉砕器)で粉状にし、わんちゃんの好きなご飯・おやつ(ペースト状のもの等)に混ぜて一緒にあげてみましょう。ピルクラッシャーは当院で販売しております。普段から好きなものを見つけておくといいですね。

2:【粉薬】の飲ませ方

次に粉薬です。ご飯に混ぜる方法がうまくいかなかった場合は少量のお水に溶いて液体にして飲ませてみましょう。ポイントはお水の量です。薬を飲む量を少しでも減らしてあげるために最小限のお水に溶いてあげるのがいいでしょう。薬が水に溶けたらシリンジ(注射器の筒)で吸い、口の脇から飲ませます。嫌がって顔をそむけてしまうので、片手でそっとおさえてもう片方の手でシリンジ を持って薬を口に入れます。この時、正面から入れると口の脇からこぼれ出てしまう可能性が高いので、脇(犬歯より後ろ側)から少量ずつ飲ませましょう、1度に入れすぎると誤嚥してしまう危険があるので、あせらずに少量ずつ飲ませることが必要です。

3:【シロップ】の飲ませ方

シロップの飲ませ方は、上記の粉薬と同じです。薬にもよりますが、粉薬と比べると苦味が少なく、わんちゃんにとって飲みやすいかもしれません。
 
以上、薬のタイプに合わせた飲ませ方のコツをご紹介させていただきましたが、実際やってみると、慣れるまでなかなかうまくいかないものです。『ピルポケット』や『おくすりちょうだい』などの投薬補助トリーツや、インプッターなどの投薬補助器もあります。ご自宅で難しい場合は一度当院にご相談ください。わんちゃんの性格に応じた投薬方法、ご紹介いたします。

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