うさぎのコラム

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うさぎの気になる行動~これって発情期?
2017.11.20

 

うさぎさんをおうちに迎えて、いろいろな表情やかわいらしい仕草に日々癒されているかと思います。うさぎの魅力は飼ってみて初めて気づくものも多いのではないでしょうか。
 
しかし、時々なにやら気になる行動をすることはありませんか?
 
・いつもよりそわそわ・いらいらしていて落ち着きがない
・いつもきちんとトイレする子なのにはずしてしまう
・攻撃的になる
・スキンシップがしつこくなる
 
病院でもこういった行動変化の相談を受けることがあります。
 
・どうしてあげればいいのかな?
・病気なのかな?
 
ご家族は心配ですよね。これらの行動、実は「発情期」が原因のことがあります。

1. うさぎの発情期とは・・・

うさぎは、生後数か月から発情がみられる動物です。
これはほかの動物が生後半年以降ぐらいなのに対してとても早く、繁殖力の高い動物ならではと言えますが、発情期にみられる行動(発情行動)が顕著で分かりやすいのも特徴といえます。
 
うさぎは、生後数か月から発情がみられる動物です。
これはほかの動物が生後半年以降ぐらいなのに対してとても早く、繁殖力の高い動物ならではと言えますが、発情期にみられる行動(発情行動)が顕著で分かりやすいのも特徴といえます。
 
うさぎは通年で繁殖ができる動物ですが、日の長さや温度に影響を受けて発情期があります。
 
一番繁殖に適している季節は気温の変化が穏やかな春で、冬毛が夏毛に生え変わるころが、発情期のピークと言われています。そのため、その時期に発情行動を起こすことが多くなります。
 
それでは、うさぎの発情行動の特徴とはどんなもので、どのように対処してあげるのがよいのでしょうか?

2. オスうさぎの発情期の行動の特徴

個体差はありますが、まったく行動に出ない子も、年中発情行動を繰り返す子もいます。
 
・性格の変化
いつもに増してそばによりそい、甘えてきて毛づくろいをするように舐めてきたり、異常につきまとったりします。
逆に、自分の部屋ではそれを守るように威嚇し、攻撃的になることもあります。
 
・マウンティング
交尾の際にオスうさぎがメスのうさぎの上に乗り腰を振る行動ですが、発情期で興奮しているときはご家族の手足やぬいぐるみなどにも同じ行動をすることがあります。
 
・スプレー
自分のテリトリーをアピールするためと考えられていますが、おしっこを遠くに飛ばしたり、トイレ以外のところでしてしまったりします。
 

~オスのうさぎとの接し方~

・マウンティングに対して
マウンティングはエスカレートすることが多く、噛みついたり攻撃したりすることもあるので、ご家族にマウンティングしそうになったらやめさせましょう。また、相手がぬいぐるみなどであっても、あまりしつこく続ける場合は、一度片付けて気をそらしてあげましょう。
 
・威嚇がひどい場合
そっと見守り、むやみにケージ内(テリトリー内)に手をいれたりしないようにしましょう。

3. メスウサギの発情期の行動の特徴

メスうさぎの発情行動は1~2週間程度続くといわれています。
 
・活動的になる
相手を受け入れるかどうかで行動は変わります。おしりを高く上げるような特徴的な姿勢をとることもあれば、触られるのを嫌がって逃げたり噛みついたりすることもあります。
 
・排泄の変化
オス同様におしっこを失敗してしまうこともしばしばあり、やわらかくてにおいのきつい便をすることもあります。
 
・偽妊娠
メスうさぎは、発情期にいろいろな刺激で偽妊娠(妊娠していないのに体が妊娠したと勘違いしてしまう状態)を起こしてしまうことがあります。偽妊娠になると、巣作り行動がみられたり部屋を守ろうとして怒りっぽくなったりします。
 

~メスのうさぎとの接し方~

・過剰なスキンシップの注意
発情期のメスは偽妊娠を起こしてしまうこともあるので、特に腰からお尻にかけてなでることは控えましょう。
 
・偽妊娠時の注意
メスのうさぎは赤ちゃんを産むことのできる体の状態になると守りの行動が増えます。神経質になることが多いのでそっと見守りましょう。また、巣作り行動として床をしつこく掘る動作や、自分の毛(特に胸の毛)をむしる行動、柔らかいものをかじって集める様子がみられることがあります。飲み込んでしまうと問題になることがありますのでそっと片付けましょう。また、乳腺が腫れてしまうなど体の変化がみられることもあります。行動があまり過剰なようでしたら病院に相談してください。

3. うさぎの発情期の注意点

・衛生面の注意
おしっこを飛ばしてしまうため、部屋やケージが汚れてしまいます。掃除をして衛生的にすることは大事ですが、テリトリーを守るためのにおい付け行動ですので、自分のにおいが少ないところでは不安になってエスカレートしてしまうと考えられます。お部屋の中の行動範囲を制限するなど(サークルなどを活用して)、安心できるテリトリーを確保してあげましょう。
 
・食事の管理
興奮している時間が多いため、食事にムラがでることもあります。
食べている量を把握して、痩せてきてしまうようであればカロリーの高い食事を一時的に与えるなどの対応をしてあげましょう。様子をみながら体調管理していきましょう。
 
「発情行動が強く健康に影響を与えてしまったり、ご家族とのコミュニケーションがうまくいかなくなったりしてしまううさぎさんには避妊手術・去勢手術をおすすめします。すべての問題が解決されるわけではありませんが、お互いのストレスを減らす手段となるかもしれません。
 
うさぎさんとの楽しい生活を続けるためにも、行動を理解してあげて適切に対応してあげましょう。
また、一部の発情行動と病気の兆候は似ています。いつもと違う行動がみられ、おうちで不安に感じることがあるときはいつでも気軽に病院にご相談ください。

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