この記事を読んでいるあなたが、今まさに子猫を拾ったところであれば、何よりも先にまず子猫の体をあたためてください。体が明らかに冷たければ、火傷や急激な体温上昇に気をつけながらドライヤーやヒーターで積極的にあたためてください。母猫から離れた子猫はとても冷えやすいため、体があたたかくてもカイロや湯たんぽが必要です。もしあたためるものを何も持っていなければ、服の中に子猫を入れてあたためながら続きを読んでください。
ここでは子猫を拾ったときの初期対応を紹介します。
まずは、拾った子猫の状態を把握しましょう。呼吸はしっかりできていますか、鳴く元気はありますか。まだ目も開いていない状態であれば、生まれて約1週間以内の赤ちゃん猫です。目が開いていても歯が生えていなければ、まだミルクが必要です。歯がしっかり生えていれば生後約1カ月は経過しており、離乳食を食べることができます。
明らかに子猫が弱っているのであればすぐに動物病院へ連れていくべきですが、もしとっても元気に鳴いているのであれば、元の場所に戻して少し様子を見ると母猫が戻ってくるかもしれません。ただし、母猫から離れた子猫は外敵から狙われやすく、子猫自身も徐々に弱っていきます。目を離さないように注意し、1時間以内に母猫が現れなければ保護して動物病院へ連れて行ってください。
出来ればすぐに動物病院へ行くことが望ましいですが、すぐに行けなかったり病院が閉まっている場合もあるでしょう。しかし、子猫は人間の赤ちゃん同様に弱々しく、病院に行けなくても放っておくことは出来ません。特に生まれたての子猫は数時間ミルクを飲めなかっただけで死に至る可能性があるため、拾った子猫にはなるべく早く食事を与える必要があります。
歯がまだ生えておらず離乳していない可能性のある子猫には、ペットショップやコンビニなどで猫用ミルクを購入し、人肌よりあたたかめにしてスポイトや哺乳瓶で与えてください。冷えたミルクは下痢の原因となるため、必ずあたためたものを与えましょう。うまく飲み込めない場合に無理やりに飲ませるのは、誤嚥の可能性があるため危険です。舐めさせるだけでも低血糖を防ぐことが出来るため、口の中に塗るようにしてください。生まれたての子猫は、2~3時間おきの哺乳が必要です。
また生まれたての子猫は自力で排泄できないため、清潔なティッシュでお尻をポンポンと刺激して排泄を促します。子猫の皮膚はとても薄いため、ゴシゴシとこすってはいけません。母猫が子猫のお尻を舐める様子をイメージして、やさしくお尻を刺激してください。