犬のコラム

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犬とストレス③ ~生活環境が変わるときに心がけてほしいこと(引越し・新しい犬・家族の変化)~

みなさまこんにちは。前回の移動についてのページでも少し触れた「環境変化」について、今回はフォーカスしてご紹介したいと思います。
 

基本的にご家族様にいつも覚えておいていただきたいのは「わんちゃんは慣れない環境にストレスを感じやすい」と言うことです。環境変化とは、例えば大きくは引越し・新しい犬・家族構成の変化など。人間にとってもこれらの変化は生活に大きな影響を与えるビッグイベントですから、特に言葉の通じない彼らにとっては尚更ですね。変化の前には十分に準備をし、そこから慣れるまでにたっぷりケアをしてあげたいですね。
 

以前お散歩の話で、慣れない時間帯やいつもと違うリード、お散歩ルートの変更も彼らにとっては大きな変化になるとお伝えしました。そんな彼らにとって突然住環境が変わるというのはどういうことか、まず彼らの目線になって一緒に想像してみましょう。
 

例えばお引っ越し。
数ヶ月、数週間かけて慣れ親しんだ部屋の家具のレイアウトが徐々に変わっていき、毎日段ボールが増えていく。自分の定位置の居心地がしっくりこないし、そこからみえるご家族の定位置もみづらいなあ・・いろんな景色が忙しなく変わっていく日々。なんだか落ち着かないなあ、と日々をすごしていると、突然知らない人がやってきて、荷物を運び出し、自分も、知らないにおいの知らない部屋に突然連れられて、そこから突然「新しい日常」が始まるのです!間取りが違えば、生活のルーティーンもかわるでしょう。新しい部屋のあかりはいままでと少しまぶしさが違うかもしれません。大好きな家族のにおいに、知らないにおいがまざって、リビングでも落ち着けないかもしれません。
 
おうちに新しく赤ちゃんがやってきた場合にはどうでしょう。それまでたくさん可愛がられて、自由にソファや椅子の上に登っていたのに、突然の赤ちゃん登場によって柵がつくられたり、行けない場所ができたり、ご家族とのコミュニケーションが減ることもあるかもしれません。もちろん、わんちゃんも徐々に慣れていくことでしょうし、その変化がほとんど気にならない子もいるでしょう。しかしちょっぴり心配性だったり、甘えん坊な子には、その後のケアが必要ですね。
ではどのようなケアを心がけられるでしょうか?
 

声かけ

どこまで内容が伝わるかどうかは別として、事前に声かけをしておきましょう。「お引っ越しがあるけど、家族一緒だから安心してね」。「あかちゃんがくるけど怖くないよ、大丈夫だよ」。そうして事前に何度もコミュニケーションをとることで、ご家族と一緒にいること安心感を覚えます。引っ越し後も、それまで同じように横に座って、あるいは膝に乗せて、「慣れてきたかな?よろしくね。」と時間を共有するようにしましょう。環境が変わっても、おなじ方法で大切な家族と触れて、継続的に声を聞くことで気持ちが落ち着くこともあるでしょう。
 

慣らし

引越しの場合、可能であれば突然移り住むのではなく、事前に何度か新居で過ごす機会を設けてみてください。その際はどの位置にトイレを設置するのかなど、彼らが安心して暮らせる配置を想像してみましょう。リラックスさせてあげたい場所のそばに大型家電を置かない工夫や、家族の顔がみえる配置かどうか、なども検討してみてください。わんちゃんを新居に連れて行くことで、意外なポイント(たとえば床材のすべりやすさや小さな段差など)に気づきやすくなりますので、入居前に対策を準備することもできますね。
 

新しいペットの家族を迎え入れるときはかならず、即日で仲良くはできるものではない!という心づもりで準備しましょう。場合によっては数ヶ月、それでも仲良くできないために工夫を要する相性であるかもしれません。お互いの安全のために、最初から近距離での接触させることは避けてください。
まずはにおいだけでお互いの存在を共有します。例えば、においのついたタオルなどを入れ替えてみましょう。最初はにおいを嫌がるかもしれませんが徐々に慣れてくるはずです。それに慣れてきたら、お互いに接触できない状態(ガラスや柵越し)で、存在が目で見える様にします。その時間を徐々に増やしていきましょう。接触は短時間から導入し、かならずご家族が間にはいるようにして行ってください。
 

あたらしい家族で人間の赤ちゃんがおうちにくることもあるかもしれません。これには特に注意してください。基本的にはしっかりと安全が確認できるまでは接触は避けましょう。赤ちゃんの悪気のない急なしぐさに、わんちゃんがびっくりしないように、距離をとって関わらせてください。とにかく慎重な関わりが大切です。
 

コロナ渦での勤務形態の変化も、わんちゃんたちの生活に影響を及ぼしていると考えられています。本年ある新聞社の調査で、在宅勤務の増加による犬の行動に対して「変わった」と答えたご家族が半数以上いらしたというものがありました。愛犬に対して多くのご家族がストレスや運動不足に対する工夫をしているようですが、一緒に過ごせる時間がふえる反面、もともとお留守番の多かったわんちゃんの気の休まる時間が減っている、ということもあるようです。覚えておきたいのは、ポストコロナで再び人々の生活様式が変わっていく過程でもケアが必要になる、ということです。かわりゆく時代の変化に合わせて、わんちゃんたちの生活も変わることになります。その変化が急で突然なものにならないように、徐々に慣らしていってあげましょう。
 

さて今回はわんちゃんを取り囲む環境の変化について、ご紹介させていただきました。
おおきなライフイベントは私たち人間にとっても緊張の連続です。わんちゃんたちの様子、準備で不安なこと、あるいは変化があった後に気になることがあれば、是非動物病院にもご相談ください。スタッフ一同、わんちゃんとご家族みなさんが元気に楽しく過ごせるためにお手伝いできることがあれば、大変嬉しく思います。

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