犬の出産 これは難産?帝王切開は必要?
妊娠から出産までの流れはこちらをご参照ください。
「犬の妊娠から出産まで」
*難産は、赤ちゃんだけでなくお母さんの命も危険にさらされることがあるため、緊急対応が必要になることがあります。妊娠期間が予定よりも長い場合や、以下のチェックリストに当てはまる場合はお早めにご連絡ください。
・陣痛がない。(体温が低下してから24時間以上、または体温が上がってきてから12時間以上)
・弱い陣痛が2-4時間以上続き、赤ちゃんが出てこない。
・強い陣痛が15-30分以上続くが、赤ちゃんが出てこない。
・破水後90分以上たっても赤ちゃんが出てこない。
・前の子が生まれて2-4時間たっても次の子が生まれない。
・赤ちゃんの一部が出かかったまま10-15分以上進まない。
・陣痛が止まってお母さんに元気がない。しきりに排尿姿勢を示す。
・お母さんがぐったりしている。
・一匹目が生まれた際に大量の出血が見られる。
・緑色のおりものが見られる(胎盤剥離)。
・強く痛がる。
もしも判断に迷う場合は、お電話でご相談ください。
外部からの介助がなければ分娩が困難な状態を、難産と言います。難産かどうかのチェックリストはページ上部をご参照ください。難産の場合、陣痛誘発処置または帝王切開が必要になることがあります。
・難産の原因
赤ちゃんの数が1-2頭と少ないと、一頭の大きさが大きいために、難産の可能性が高くなります。
また、お腹の張りが少ないために陣痛が遅れたり、子宮がうまく収縮しないことがあります。逆に、赤ちゃんの数がお母さんの体格に対して多すぎる場合も子宮がうまく収縮できず、難産になる可能性があります。
また、赤ちゃんのお腹の中での向きが悪い場合や、すでにお腹の中で死亡してしまっている場合なども難産のリスクが上がります。ただし、これらは事前の検査である程度判断することが可能です。
この他にも、一部の犬種、お母さんが太りすぎ、痩せすぎ、高齢、初産、前回の出産が帝王切開の場合、神経質な場合なども難産のリスクは高くなります。
難産になりやすいとされている犬種は次の通りです。
・フレンチ・ブルドッグ
・ブルドッグ
・パグ
・ボストン・テリア
・狆
・ポメラニアン
・シー・ズー
・チワワ
・ペキニーズ
・スコティッシュ・テリア
・ボクサー
など
あらかじめ難産が予想され、計画的に帝王切開が行われる場合と、分娩がスムーズにいかず緊急的に帝王切開が必要になる場合があります。
・帝王切開の流れ
お腹をあけるとすぐに赤ちゃんが入って大きくなっている子宮がみられます。子宮を切開し、慎重に赤ちゃんを取り出していき、 へその緒と胎盤の処理を進めていきます。赤ちゃんをできるだけ早く温め、タオルで拭いて呼吸を促します。鳴き声が聞こえれば、きちんと呼吸ができるようになった証拠です。自分でしっかりと呼吸できるようになったら、お母さんのお乳のもとへ近づけ、きちんとお乳を吸う事が出来るかどうか確認します。
おうちのわんちゃんが出産するということは、私たち家族にとっても一大イベントです。より安心して出産を迎えられるように、その子にとって特に何を気にしてあげたらよいか、出産前に確認しておくとよいでしょう。出産に関して何かご不安なことがありましたら、いつでもご相談ください。
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