うさぎのコラム

うさぎのコラム

うさぎさんの食事 〜どんな野菜やおやつならあげてもいいの?〜

  • 飼育
2020.11.29

 

うさぎは完全草食動物です。栄養価の低い草から栄養素を取る必要があるため、消化管が非常に長く盲腸に至ってはお腹の2/3を占めるほどに大きい作りになっています。消化管の中には多くの腸内細菌が存在し、それらを用いてタンパク質やビタミンを合成し栄養を摂取しています。うさぎを健康に長生きさせるためにはこの消化管をいかに健やかに保つかがすごく重要なこととなるわけです。

うさぎに与えることのできる食べ物は

①牧草
②ペレット
③野菜
④おやつ

となります。

牧草

食事のメインです。牧草だけでも十分に健康に生きていくことができます。繊維質が多く消化管の動きを活発にしてくれます。また牧草はよく噛んですり潰して食べる必要があるため、一生伸び続けるうさぎの歯の伸び過ぎ(不正咬合)を防ぐこともできます。

牧草にも種類があり、代表的なものとしてマメ科植物のアルファルファ、イネ科植物のチモシーが挙げられます。子ウサギの頃や妊娠期にはタンパク質や脂質など栄養価の高いアルファルファを与えると良いでしょう。ただし栄養価が高いからと言って長期間与えることはお勧めしません。なぜならアルファルファは低繊維質、高カロリー、高カルシウムで食滞や肥満、尿路結石の原因になるからです。7ヶ月を超えた成うさぎは基本的にはチモシーを与えましょう。チモシーは低カロリー、低カルシウム、高繊維質です。お腹や歯を健やかに整えることができます。チモシーの食べ過ぎはありません。いつも十分に入れておいてあげると良いでしょう。腐敗を防ぐためにも余ったものは1日1回は交換を。

ペレット

ペレットとは牧草を細かくし多少の栄養素を配合して固めたものです。原料は牧草がメインではありますが草も細かく裁断されており低繊維質で不正咬合の予防にはなりにくいのと、カロリーが高く肥満になりやすいことが欠点です。牧草の副食として決まった量を少しだけ入れても良いかもしれません。

3.野菜

生野菜は柔らかく口当たりが良いためうさぎさんはムシャムシャ喜んで食べます。その姿が可愛くてついあげたくなるかもしれませんが、水分が多く栄養価も低いためいつもあげるものとしては不向きです。あげすぎるとお腹をこわしてしまうこともありますし、野菜が欲しいために牧草を食べなくなってしまうこともありますので積極的にあげる必要はありません。ただ、あまり水を飲まない便秘がちなうさぎさんや老衰で噛む力が落ちていたり一般状態が落ちて水分摂取や食事がとりにくいうさぎさんには良いでしょう。食べても良い野菜と食べてはいけない野菜を以下に挙げます。

*食べても良い野菜
小松菜、ちんげん菜、キャベツ、セロリ、大根の葉、パセリ、パクチー、大葉、三つ葉、びわの葉、ブロッコリー、春菊、カブの葉、高菜、サラダ菜、人参、人参の葉 など
*食べても良い果物(果糖が多く肥満・虫歯になりやすいためなるべく少量に留めましょう。)
りんご、イチゴ、バナナ、梨、マンゴー、乾燥パパイヤ・乾燥パイナップル(無加糖)

*食べてはいけない野菜
ネギ類(ニラ・ニンニク)、じゃがいもの芽と皮、ほうれん草、アボカド、小麦、エン麦、ナッツ類(落花生、ひまわりなど)、ゴボウ

おやつ

うさぎ用のおやつの多くはビスケットタイプ、フリーズドライの野菜のものでしょう。
ビスケットタイプのものならば、成分が何からできているかをチェックしましょう。小麦や糖類が主成分ならばあげない方が良いでしょう。小麦や糖類は大事な盲腸の細菌の異常発酵につながります。フリーズドライの野菜の場合、糖を添加してないものを選びましょう。

うさぎさんに牧草だけを与えていることは食べる楽しみがないように見える方もいるかもしれません。だからと言っておやつを積極的にあげすぎてその味を覚え牧草を食べなくなり偏食になってしまうと戻すのはとても大変です。ただし、野菜やおやつが悪いわけではなく、うさぎさんと飼い主さんのコミュニケーションツールとしてはとても有用で、しつけがしやすくなるなどのメリットがあります。また食欲がすごく落ちているときに食欲を増させる呼び水になるかもしれません。おやつや野菜は種類をしっかり確認し、量を決めて普段からあげてみるのもいいですね。

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