犬の避妊・去勢手術

去勢手術

目的

男の子の意図しない繁殖の予防をはじめとし、将来的な前立腺疾患、会陰ヘルニア、精巣腫瘍などホルモン依存性の疾患の予防を目的として実施します。また、攻撃性やマウンティングなどの性行動を抑えることができます。


去勢手術に最適な時期

生後6ヶ月以降での手術を推奨しております。


去勢手術の方法

全身麻酔下で精巣を摘出します。

避妊手術

避妊手術の目的

女の子の意図しない繁殖の予防をはじめとし、将来的な乳腺腫瘍、子宮蓄膿症などのホルモン依存性の疾患の予防を目的として実施します。また、初回発情前に行うことで乳腺腫瘍の発生率を0.05%までに下げることができます。


避妊手術に最適な時期

生後6ヶ月以降での手術を推奨しております。


避妊手術の方法

全身麻酔下で子宮と卵巣を摘出します。さらに当院では従来の方法以外に腹腔鏡を用いた手術をご提案しております。

体に負担の少ない手術
(腹腔鏡手術)

当院では動物の身体にやさしい医療を目指しています。
腹腔鏡手術は画期的な手術です。従来であれば、手術のために皮膚を大きく切開していたものを、5mmの小さな穴を3か所切開するだけで避妊手術が可能です。
腹腔鏡手術では、お腹の中に炭酸ガスを入れ膨らませることで術野と安全性を確保し、トロッカーと呼ばれる器具を挿入、その小さな穴からカメラ・専用の手術器具を体内に入れ、テレビモニターに映し出された画像をもとに手術を行います。腹腔内での血管の処理は超音波凝固切開装置(超音波メス)を用いて行います。

腹腔鏡手術のメリット

  • 傷が小さい
    手術によって異なるが、例えば避妊手術であれば従来5cmくらいの切開が必要だが、腹腔鏡だと0.3〜0.5cmの穴を2、3個で手術を行える。
  • 術後の痛みが少ない
    傷が小さいと術後の傷の痛みも少ないことが多く、動物への負担は少ない。
  • 術後の回復が早い
    臓器を直接触らないので腸の回復も早く、また痛みが少ないため回復が早いので入院期間も短期間となる。
  • 腹腔内の湿潤環境を保つ
    腸を直接触れないので癒着や腸閉塞などの合併症が少ない。
  • 拡大された視野
    カメラを通して拡大されて観察することができるので手術部位の止血の確認が鮮明である。
    また術中の情報もご家族様と共有ができる。
  • 同時に他の臓器の確認・生検ができる
    腹腔内全体を見渡すことができ、避妊手術等と同時に他の臓器の検査(生検等)や確認ができる。

腹腔鏡手術のデメリット

  • 視野が狭い
    カメラを通してみるため微細な観察は得意な反面、肉眼でみるより視野が狭くなる。
  • 器具、技術が必要
    限られた環境で出来る手術のためトレーニングが必要。当院では技術向上、安全確保のため、研究会やセミナーでトレーニングを受けた限られた人員のみで手術を行います。
  • 開腹手術に比べコストがかかる

腹腔鏡手術の実際のお写真

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