ねこちゃんの飼い方

猫の年齢別の過ごし方

生後経過年齢【~1歳】

どんな時期?

人間でいうと15歳くらいまでの成長期です。心も体も急速に成長し、多くの刺激を吸収する多感な時期です。この時期に過ごす環境が将来の性格や健康状態に大きく影響します。室内飼育は事故や感染症のリスクを減らし、ストレスの少ない生活につながります。おもちゃ遊びなどを通して運動を促し、社会性と信頼関係を築きましょう。

美容のサポート

将来のグルーミングに備えて、まずは「触れられること」に慣れる練習から始めましょう。無理強いせず、優しく爪に触れたりブラッシングしたり、歯磨きに慣らすことで、ケアが自然な習慣になります。耳や足先、口の周りなど触られることが苦手になりやすい部位は、子猫のうちから慣れさせるのがポイントです。

予防のサポート

当院では、子猫の時期から健やかな体づくりをサポートし、定期検診を通じて順調に育っていることを確認することを大切にしています。病院に来ることが「健康に育っている実感」となり、ご家族と動物の絆を深める時間になるよう努めています。

混合ワクチン
猫ウイルス性鼻気管炎、カリシウイルス、パルボウイルスなど、命に関わる感染症から守るために接種が必要です。6週齢から始め、約4週間隔で複数回接種し、生後16週以降に最終接種するのが一般的です。

寄生虫駆除
ノミ・マダニ・回虫・条虫など、外部および内部寄生虫の予防が必要です。室内飼育でも人や衣類を介して持ち込まれる可能性があるため、定期的な駆除を行いましょう。

フィラリア予防
まれですが猫も感染するリスクがあります。蚊が媒介するため、地域や生活環境に応じて予防を検討します。

避妊・去勢手術
生後6か月を超えたら避妊・去勢を検討する時期です。発情ストレスや行動面の安定化、病気の予防に役立ちます。乳腺腫瘍や子宮蓄膿症、精巣腫瘍などのリスクを大幅に低減します。ただし、手術後は代謝が低下し太りやすくなる傾向があるため、適切な食事管理と体重のモニタリングが必要です。

フードのサポート

急成長を支えるために、カロリー・タンパク質・カルシウムなどの栄養素を多く含む「キトン用(子猫用)」の総合栄養食を与えましょう。胃腸がまだ未熟なため、消化の良さも重要です。子猫は急速に成長し、成猫の約2倍のエネルギーと栄養素を必要とします。そのため、成猫用フードではカロリーや栄養素が不足する可能性があり、1歳までは子猫用(キトン用)の総合栄養食が推奨されます。成長がほぼ完了する生後12か月頃を目安に、健康状態に応じて成猫用への切り替えを検討しましょう。

生活のサポート

猫にとって「安心できるトイレ環境」はとても重要です。お迎え初日からトイレの場所を教え、成功したらたくさん褒めてあげましょう。家具での爪とぎや噛み癖、マーキングも、代替の場所や安心できる場所を用意しつつ「していい・いけない」を根気よく伝えていくことが大切です。

生後経過年齢【1歳~6歳】

どんな時期?

人間でいうと16歳〜40歳くらいの若くて元気な時期です。体も心も成熟し、活発で好奇心旺盛な反面、油断すると体調管理や行動面のトラブルが起こりやすい時期でもあります。避妊・去勢後はホルモンバランスの変化や代謝の低下から太りやすくなるため、食事管理と運動量の見直しが必要です。

美容のサポート

動きが活発でケガのリスクが高いため、爪や足裏の毛が伸びすぎていないか、定期的にチェックしましょう。歯磨きはこの時期からしっかり習慣づけることで、将来的な歯周病の予防に繋がります。

予防のサポート

当院では、成猫期の動物たちがより健康に、いきいきとした日々を送れるように、定期検診を通して体調の変化を見守り、生活の質を高めるサポートを行っています。病院に来ることが「今よりも元気になる」きっかけとなるよう、私たちは前向きな健康づくりを応援しています。
年1回の健康診断(身体検査、血液検査、尿検査に加えて、必要に応じてレントゲンや超音波検査、血圧など)で、健康状態を評価します。その評価をきっかけに健康を見直したり、診療時の判断になる可能性があるため、若いうちから検診の習慣をつけておくと安心です。

混合ワクチン
年に1回の追加接種で免疫を維持します。ワクチンの効果や必要性は年齢や体調、生活環境により異なるため、抗体価を測定して接種の要否を判断する方法もあります。抗体価測定により過剰な接種を避けつつ、必要な予防を続けることが可能です。

寄生虫駆除
室内飼いでもノミやマダニは発生します。体調変化や皮膚のかゆみがないか観察し、継続的に予防しましょう。

フィラリア予防
蚊が媒介するため、地域や生活環境に応じて予防を検討します。定期的な健康チェックを兼ねて相談しましょう。

避妊・去勢
未手術の場合は発情ストレスや予期せぬ妊娠、病気のリスクがあります。手術によりマーキングや攻撃行動も抑えられる傾向があります。ただし、手術後に太りやすくなる個体もいるため、フードの見直しや日常的な運動の工夫も大切です。

フードのサポート

成長が落ち着いてくるため、成猫用フードに切り替えます。避妊・去勢後はエネルギー消費が減るため、体重管理がしやすいフードやカロリー控えめのフードを選びましょう。急な切り替えは消化不良の原因になるため、1週間ほどかけて徐々に移行します。

しつけのサポート

甘噛みや飛びかかりなど、子猫のときの癖が残ることがあります。こうした行動は、成猫になってからも見られることがあり、人との関係性やストレスの有無にも影響します。「ダメ」などの短く明確な声掛けで伝え、望ましい行動ができたときにはしっかり褒めるなど、一貫性のあるしつけが大切です。行動を無理に押さえ込むのではなく、遊びや環境の工夫によって発散の機会を設けることも有効です。過度に叱ると信頼関係を損なうことがあるため、穏やかに接しながら、猫が安心して過ごせるルール作りを心がけましょう。

生後経過年齢【7歳~11歳】

どんな時期?

シニア期と言われる年齢でこれまでより活動量が落ち着く猫もいます。体調の変化に気を配り、元気や食欲のチェックは欠かさないようにしましょう。猫は尿の病気にかかることが多く、尿の出が悪いまたは出ていない時はすぐに病院にいきましょう。 1日尿が出ないと重篤な状態になることもあります。

美容のサポート

日々のお手入れ、ブラッシング等をすることで、体表のできもの、皮膚の状態の変化に気がつくことができます。 歯周病が最も多い時期です。定期的な歯科検診をおすすめします。

予防のサポート

当院では、シニア期においても健康で穏やかな毎日を過ごせるよう、病院に来ることを「今の健康を確認し、支える時間」として大切にし、変化を見逃さずにサポートしています。 この時期からは加齢に伴う病気の兆候が現れることもあるため、年1〜2回の健康診断が特に重要です。定期的な身体検査に加え、血液検査では肝臓・腎臓機能、ホルモンバランス、貧血の有無などを確認し、超音波やX線による画像診断で内臓や関節の異常の有無をチェックします。高齢化に備えて、生活習慣やケアの方法を見直すきっかけにもなり安心です。

混合ワクチン
年に1回の追加接種で免疫を維持します。ワクチンの効果や必要性は年齢や体調、生活環境により異なるため、抗体価を測定して接種の要否を判断する方法もあります。抗体価測定により過剰な接種を避けつつ、必要な予防を続けることが可能です。

寄生虫駆除
室内飼いでもノミやマダニは発生します。体調変化や皮膚のかゆみがないか観察し、継続的に予防しましょう。

フィラリア予防
蚊が媒介するため、地域や生活環境に応じて予防を検討します。定期的な健康チェックを兼ねて相談しましょう。

寄生虫の駆除 ノミやマダニのように体の外につく外部寄生虫と 消化器や血液、皮下組織など体内に寄生する内部寄生虫があります。 寄生中の中には人間にうつるものもあり外に出ない動物でも人間の体について室内に持ち込む場合もあるので外に出ない動物でも定期的な駆除が必要になります。ノミやマダニのような外部寄生虫は痒みの原因になるだけでなく病気を媒介することもあります。
蚊が媒介するため、地域や生活環境に応じて予防を検討します。

フードのサポート

体質によって、尿路結石ができやすい、おなかをこわしやすい、アレルギー症状があるなど変化が出てきます。定期的な健康診断を受け、その猫ちゃんにあったご飯に切り替えることをおすすめします。 歯周病にもなりやすいので歯石のつきにくいご飯やデンタルガムも併用していくとよいでしょう。

しつけのサポート

大人になってからでも根気よく行えば最低限のしつけは可能ですのでその子の性格に合わせて根気よくしつけを行いましょう。引っ越しなど環境の変化があると今までしなかった行動をとるかもしれません。猫ちゃんは変化が苦手な動物なので、なるべく環境の変化のないようにしてあげることでストレスがかかることを防げます。

生後経過年齢【11歳~】

どんな時期?

お年寄り、長寿の年齢です。特に15歳以上は超高齢期の世代です。寝ている時間が増えるかもしれませんが落ち着く環境を作ってあげてストレスなく過ごせるようにしてあげましょう。相性もありますが新しい子を迎える、引っ越しなど大きな変化に影響を受けやすい時期です。腎臓を悪くする、甲状腺にトラブルが出てくる子が多く、飲料水や尿量が増えた、食欲はあるけれど太らないなどが病気のサインです。病気の徴候に気が付かないことが多いのでこまめな健診を行ってください。

美容のサポート

汚れやすい所を短めにするなど、できるだけ清潔に保つように心がけましょう。同じ姿勢での寝たきりの状態が続くと床ずれが起きてしまいます。クッション等を利用するなど工夫をしてあげましょう。

予防のサポート

当院では、高齢期を迎えた動物たちが安心して穏やかに過ごせるよう、病院に来ることを「今の健康を確認し、支える時間」として大切にし、変化を見逃さずにサポートしています。

混合ワクチン
年に1回の追加接種で免疫を維持します。ワクチンの効果や必要性は年齢や体調、生活環境により異なるため、抗体価を測定して接種の要否を判断する方法もあります。抗体価測定により過剰な接種を避けつつ、必要な予防を続けることが可能です。

寄生虫駆除
室内飼いでもノミやマダニは発生します。体調変化や皮膚のかゆみがないか観察し、継続的に予防しましょう。

フィラリア予防
蚊が媒介するため、地域や生活環境に応じて予防を検討します。定期的な健康チェックを兼ねて相談しましょう。

フードのサポート

老年期になると運動量が減っていくため成猫よりもタンパク質の量を増やし、関節の強化のためにグルコサミン配合の食事や消化しやすい食事が望まれます。 腎機能や心機能の低下、病気の症状が少しずつ出てきますので、お水の飲み具合、尿の量など様子をよくみて検診を受け、ご飯を切り替えていきましょう。加齢に伴う嗅覚の衰えも食欲に影響するため、香りの良いフードや温めて香りを引き立てる工夫も有効です。

しつけのサポート

ストレスのない生活を送ることで長寿にもつながります。環境の変化を最小限にするため、新しい猫ちゃんを迎えたりするには適さない時期です。それ以外にも、トイレやベッドの配置変更、家具の模様替え、大掃除や来客、騒音の増減なども、猫にとっては大きな変化として感じられ、ストレスの原因になることがあります。ストレスが考えられる環境では、これまで以上に体調の変化を見逃さないよう心がけてあげましょう。
また、夜鳴きをしたり、ものにぶつかる、呼びかけても反応が薄いなどは視覚や聴覚といった感覚が鈍化したり、認知障害がおきている結果かもしれません。なるべく一定の生活リズムと安心できる空間を保ち、猫が「いつもと同じ」と感じられるような工夫を意識しましょう。

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