夜間に多い!うさぎの救急主訴ランキング後編
こちらでは、2021年に当院へ夜間来院されたうさぎの主訴(主要な症状)ランキング上位のうち5位以降を解説していきます。
※このランキングは、2021年に日本動物医療センターへ夜間受診したうさぎさんの救急主訴(計344)をもとに作成しています。(1羽に対して“食べない ぐったりしている”など主訴が複数にわたる場合もあります。)
1~4位までの前編はこちら
頭をかしげたままの状態になってしまう神経症状のことを、斜頸(しゃけい)と言います。状態が進行すると、ゴロゴロ転げまわってしまうローリングや、目が左右または上下に揺れてしまう眼振、などの症状も併発することがあります。また、これによりうまく歩くことが出来ず、ふらついてしまうことも。急にこのような症状がみられるため、ご家族様が夜間驚いて来院されることがあります。
・斜頸に関して詳しくはこちらをご参照ください。
「うさぎの首が傾く!?斜頚~ご家庭で出来ること~」
呼吸トラブルでは、呼吸が早い・苦しそうという主訴で来院されていました。原因としては、肺などの呼吸器の問題や心臓の問題の他、ストレスや緊張、痛みにより呼吸が早いなどの場合もあります。特に、上位で挙がった食滞や怪我の痛みなどによっても呼吸が早くなることもある為、検査により何が原因となっているのかを突き止める必要があります。
尿関連では、おしっこが出ない・しぶっている・血尿が出ている。といった主訴が見受けられました。ただし、うさぎの場合は正常でも赤い尿をすることがある(下記のコラムをご参照ください。)為、本当に血尿かどうかは検査をしてみないとわかりません。原因は膀胱炎や尿結石などの他、実は子宮の問題だった。ということもあります。尿結石によりおしっこがしばらく出ていない場合や、子宮の病気が悪化してしまっている場合は緊急を要することがありますので、少しでも様子がおかしい場合は来院をお勧めします。
発作では、けいれんや震えなどの症状がみられることがあります。けいれんは、急に倒れて手足をバタバタする(もしくはぴんと伸ばす)といった状態を指します。これらの原因としては、上記の斜頸と同様に感染や頭の中の問題の他、腎不全などの代謝性のもの、薬剤や中毒などがあげられます。
下痢や軟便は、食欲不振や便秘と同様にストレスや食事内容などによって引き起こされます。また、ひどい下痢は脱水を引き起こしたり、下痢や軟便から食欲不振や食滞になってしまうこともあるので注意が必要です。
食べもの以外の異物を食べてしまうことを、“誤飲”と言います。うさぎに比較的多いのはテレビ線などのコード類ですが、その他にもチョコやペットシーツ、ユリなどが誤飲されてきました。気を付けたいのは、うさぎは犬猫と違って吐くことができない生き物の為、催吐処置(わざと吐かせて胃内に入った異物を取り除く処置)をすることが出来ません。そのため、腸に詰まってしまう可能性のものは手術で取り除く必要があり、中毒などを起こしてしまうものの場合は入院下で点滴や血液検査などが必要なこともあります。
夜間では他の主訴と共に言われることの多いものですが、その原因は食欲不振、腎臓や心臓の問題など、多岐に渡ります。ゆっくり進行している場合はなかなか体重の変化にも気が付きにくいものですので、日ごろから定期的な検診で体重や血液検査などを行うことが大切です。
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