症例紹介

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尿路閉塞の外科治療

投稿日 2025.07.17

尿路閉塞の外科治療

 

軟部外科における緊急疾患の一つとして結石による尿路閉塞が挙げられます。
特に近年では若齢猫の尿路結石の症例が増加傾向で、当院でも頻繁に遭遇しております。
人のように痛みの自覚症状を呈しにくいことから、動物の場合は来院時には既に急性腎不全に伴う高窒素血症や高カリウム血症を発症していることが多く、麻酔をかけること自体が困難となります。

 

当院では24時間の入院管理体制や医療チームの連携により、手術前の集中的な内科管理(必要に応じて経皮的腎瘻チューブの設置・輸血・腹膜透析など)を行うことで上記のような症例でも外科手術を実施することが可能となっております。
術式に関しても、動物の一般状態、年齢や尿路の閉塞部位や原因によって、腎切開術、腎盂切開術、尿管切開術、尿管膀胱吻合術、SUBシステム設置術、鏡視下結石摘出術、尿道造瘻術などの複数の選択肢から最適なものをご提案・実施しています。

 

しかし、一番大切なことは上記のような治療が必要となる前に予防・発見できることだと考えております。
若い子でも定期的な血液検査・尿検査・超音波検査・レントゲン検査などの健診を行ってあげることで、食事療法など最低限の侵襲で対応できる可能性がありますので、お気軽にご相談ください。

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