犬のコラム

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犬の「涙やけ」の原因と対策:お家でできるケアと受診の目安

投稿日 2026.02.27

「目元が茶色くなって、拭いてもなかなか取れない……」
そんなワンちゃんの「涙やけ」に悩むご家族は少なくありません。
涙やけは単なる見た目の問題ではなく、背景に何らかの病気や体質が隠れているサインでもあります。今回は、涙やけが起こる理由と、「付き合っていくためのケア」についてお伝えします。

なぜ「涙やけ」は起こるのか?

涙やけ(流涙症)は、あふれ出た涙が空気に触れて酸化したり、細菌が繁殖したりすることで、被毛が赤茶色に変色してしまう状態を指します。
その原因は大きく分けて以下の4つに分類されます。

外部からの刺激
ゴミ、ホコリ、花粉、逆さまつげなど。

涙の排出経路の異常
涙が鼻へ抜ける「鼻涙管」の狭窄・閉塞・炎症や、目頭の形の問題など。

目の病気
角膜の異常(傷、乾燥などによる炎症)、結膜炎、緑内障など。

体質・犬種
パグやシーズーなどの短頭種、チワワやトイ・プードルなどの小型犬は、骨格的に涙があふれやすい傾向にあります。

涙やけは「治るもの」とは限りません

ここで知っておいていただきたいのは、涙やけはすべてのケースで「完治(涙が全く出ない状態)」するわけではないということです。
逆さまつげや一時的な炎症、アレルギーなどが原因であれば治療で改善が期待されますが、骨格や生まれつきの鼻涙管の細さが原因である場合、完全に涙を止めることは困難です。

大切なのは、「涙やけをなくす」ことだけを目指すのではなく、「なぜ涙があふれているのか」を知ること、涙と上手に付き合い、皮膚の健康を維持することです。

病院へ相談すべきチェックリスト

「体質だから」と様子を見て良いものか、迷われることも多いかと思います。しかし、以下のような症状が見られる場合は、単なる涙やけではなく、医学的な処置が必要なサインです。

・目そのものが充血している、またはショボショボさせている
・前足で目を頻繁にこすっている
・涙だけでなく「黄色い目ヤニ」が出ている
・目元の皮膚が赤く腫れたり、嫌な臭いがしたりする

これらは痛みや強い炎症、細菌感染を伴っている可能性が高いため、早めの受診をお勧めします。

なぜ「こまめな拭き取り」が大切なのか?

「拭いてもまたすぐに出てくるから……」と諦めてしまうのは禁物です。こまめな拭き取りには、以下の2つの大きな役割があります。

二次的な皮膚炎を防ぐ:
涙で濡れた状態が続くと雑菌が繁殖し、皮膚の赤みや強いニオイの原因になります。拭き取りは、愛犬を皮膚のトラブルから守ることに直結します。

変化にいち早く気づける:
毎日ケアをすることで、上記チェックリストにあるような「いつもと違う異常」にすぐ気づくことができます。

涙のふき取りのポイント

毎日のケアは、難しいことをする必要はありません。
やさしく、続けられる方法で行うことが大切です。

・ペット用のウェットシートや涙専用のふき取りシートなど、皮膚や目に刺激の少ない湿ったシートを使用します。

・目頭から目尻に向かって、こすらずにそっと撫でるように拭き取りましょう。

・目の周りの毛が長い場合は、涙が溜まりにくいように短めに整えておくと、清潔を保ちやすくなります。

力を入れすぎたり、乾いたコットンで強くこすったりすると、かえって皮膚や角膜を傷つけることがあります。

「やさしく、毎日少しずつ」が基本です。

病院でのアプローチ

当院では、まず「なぜ涙があふれているのか」を詳しく診察します。必要に応じ身体検査や眼科検査を実施し、治療やケアをご提案します。

涙やけは、その子の「個性」として一生付き合っていく必要があるかもしれません。だからこそ、無理なく続けられるケアの方法を一緒に見つけていきましょう。定期健診やトリミングの際に、ぜひお気軽に獣医師までご相談ください。

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