うさぎの飼い方

うさぎの年齢別の過ごし方

【~1歳(子うさぎ期)】

どんな時期?

生後数週間から数ヶ月の間は、うさぎにとって急速な心身の成長を遂げる大切な時期です。生後3ヶ月頃からは自己主張が強くなり、トイレ以外の場所で排泄する、縄張り意識を示すなどの行動も出てきます。生後4~6ヶ月で性成熟を迎え、体つきや行動も大人に近づいていきます。好奇心旺盛で、環境への順応性が高く、人に慣れやすいため、飼い始めるにはベストな時期といえます。

生活のサポート

体の使い方がまだ不安定で、元気に動き回る一方で、誤食や転倒などの事故が起こりやすい時期でもあります。ケージ内はシンプルに保ち、電気コードなど誤ってかじってしまうものにはカバーをつけるなど、十分な安全対策を行いましょう。

美容のサポート

この時期は、まず「触られること」に慣れさせることが大切です。無理強いせず、優しく触れ合うことで、お手入れを楽しい習慣として覚えさせていきましょう。将来的なグルーミング(ブラッシング/爪切り)や健康チェックがしやすくなります。

フードのサポート

発育に必要な栄養素をしっかり摂ることが大切です。カルシウム過多にならないようチモシー牧草を基本とし、成長期に必要な栄養バランスを考慮した子うさぎ専用のペレットを併用しましょう。牧草をしっかり摂ることで胃腸の動きを促進し、毛球症の予防にもつながります。

予防のサポート

避妊・去勢手術は、生後4~6ヶ月頃から可能です。この時期に手術を受けることで、将来的な生殖器疾患(子宮腫瘍、精巣腫瘍など)や問題行動(スプレー行動、攻撃性)の予防になります。避妊・去勢後は太りやすくなる傾向があるため、運動量や食事内容の見直しも併せて行いましょう。

【1歳~(成うさぎ初期)】

どんな時期?

成長期を終え、心身ともに成熟した安定期に入ります。活動的で感情表現も豊かですが、発情期には一時的に情緒が不安定になることもあります。避妊・去勢を済ませていれば、こうした行動も落ち着く傾向にあります。

生活のサポート

代謝が徐々に落ちていくため、食べ過ぎや運動不足による肥満に注意しましょう。運動の機会を増やし、体型の変化に気を配ることが大切です。

美容のサポート

元気に活動する時期なので、爪や足裏の被毛が伸びすぎていないか定期的にチェックしましょう。伸びすぎると滑ったり、ケガの原因になることがあります。歯磨き習慣をつけるのにも適した時期です。

フードのサポート

運動量が多いため、繊維質が豊富なチモシー原料のペレットが基本となります。高カロリーな子うさぎ用フードからの切り替えは、消化器の様子を見ながら少しずつ行いましょう。

予防のサポート

避妊・去勢がまだの場合は、できるだけ早めに相談しましょう。発情によるストレスや攻撃性、トイレの失敗などの行動面にも影響します。また、定期検診として触診や歯のチェック、血液検査、レントゲン、超音波検査などを通して体調の変化を見守り、健康の見直しや生活習慣の調整に役立てることができます。定期検診が「今よりも元気になる」きっかけとなるよう、私たちは前向きな健康づくりを応援しています。

【4歳~(中高年期)】

どんな時期?

発情の頻度も減り、生活がより落ち着いてきます。ただし、運動量や代謝が低下してくるため、体調の変化が出やすくなる時期です。

生活のサポート

足腰の筋力低下により、お尻や後肢が汚れやすくなったり、後肢の皮膚炎が起こることがあります。寝床やトイレ周りは常に清潔に保ち、段差の少ない環境づくりを意識しましょう。

美容のサポート

ブラッシングや被毛のチェックは、皮膚疾患やできものの早期発見につながります。歯のトラブルも増えてくるため、口元の観察も欠かさず行いましょう。

フードのサポート

活動量の減少とともに、消費カロリーも低下します。チモシー中心の食生活を保ちつつ、シニア用のペレットに切り替えることを検討しましょう。栄養バランスに配慮することで、内臓疾患や肥満の予防につながります。

予防のサポート

病気の初期症状が表に出にくいのがうさぎの特徴です。健康診断として、触診、歯のチェック、血液検査、レントゲン検査、超音波検査を定期的に受けることで、見えない異常の早期発見につながります。病院を「健康を確認する場所」としてポジティブに活用していきましょう。

【8歳~(高齢期)】

どんな時期?

加齢によって目や歯、足腰などの機能が衰え、体調を崩しやすくなる時期です。寝ている時間が増えたり、動きがゆっくりになるなどの変化が見られます。

生活のサポート

後肢の筋力低下によって自力での排泄や移動が難しくなり、汚れがちになります。こまめな掃除や清拭、滑りにくい床材、スロープなどで快適な環境を整えましょう。寒暖差や騒音など、環境ストレスにも注意が必要です。

美容のサポート

自分で毛づくろいが難しくなるため、ブラッシングや被毛のお手入れをこまめに行ってあげましょう。寝たきりが続くと床ずれの原因にもなるので、クッション性の高い寝床や体勢を変えてあげることが大切です。

フードのサポート

食欲や消化機能が低下しやすくなります。チモシーを中心に、消化吸収の良いシニア用またはスーパーシニア用のペレットを活用し、体力維持と内臓ケアを目指しましょう。飲水量のチェックも忘れずに行いましょう。

予防のサポート

シニア期のうさぎは、目に見える不調が現れにくい一方で、重大な疾患が隠れていることがあります。定期的な健康診断を通じて、歯・骨・内臓などの状態を総合的に確認し、異変の早期発見・対応に努めましょう。病院でのケアが「これからも元気に過ごすための第一歩」になるよう、丁寧なサポートを心がけています。

ホーム チャットボット 24時間救急 お電話
×