犬のコラム

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もう臭わせない!犬の口臭原因と対策5選

 
愛犬の口臭、気になっていませんか?犬だから仕方ないと放っていないでしょうか。
口臭のもっとも多い原因は、歯周病です。3歳の犬の8割以上が歯周病であるといわれています。清潔な口の中でも、数時間で歯垢が付き始め、歯垢をそのまま放置するとたった3日で歯石になります。歯石をそのまま放置すると細菌がさらに増殖して歯周病へと進行していきます。
 
※歯垢とは「細菌の塊」です。ねばねばしていて歯にしっかりと付着します、簡単に水では流れないので歯みがきなどのデンタルケアが必要です。歯垢1gの中に細菌は4億あると言われています。
※歯石とは歯垢が唾液中のカルシウムなどと結びついて石灰化した硬いかたまりのことを言います。歯みがきで取ることはできず、病院での処置が必要になります。
 
多くの口腔内疾患がありますが、歯周病は日々のケアで予防することができます。そして、日頃からしっかりケアしていれば、犬の口は基本的に「無臭」です。愛犬を歯周病から守り、無臭で健康な歯を維持していけるように頑張りましょう。
 

歯みがき

デンタルシート、ガーゼ
初めから歯ブラシを用いて磨こうとすると嫌がる子が多いです。口周りを触るのに慣れるところから始め、徐々に口の中にタッチできるようにしていきましょう。口周りや歯に触れるようになったら、いよいよデンタルシートの出番です。デンタルシートや湿らせたガーゼを指にきつく巻きつけましょう。まずは磨こうとせずに歯の表面にタッチし、上手にできたらおやつをあげてイヤな気持ちにさせないようにしましょう。慣れてきたら徐々に歯と歯肉の表面を擦り磨きしてみましょう。力を入れすぎないようにやさしく磨くよう心がけてください。歯ブラシよりも嫌がらずに受け入れてくれる子が多いです。歯ブラシと同様に、シートやガーゼにデンタルジェルをつけてやるとより効果的です。ただし、歯ブラシと違って歯肉溝まで磨くことはできないので、シートやガーゼで磨くことができるようになったらそこでストップせず、歯ブラシで磨くことができるようにもう一歩頑張りましょう。
 

 
デンタルジェル
歯ブラシや湿らせたガーゼにデンタルジェルをつけて磨くことでより歯垢や歯石の蓄積を抑え、歯を清潔に歯周の健康を維持することができます。また、デンタルジェルのみを歯や歯肉に塗りこむだけでも、口臭や歯垢の増加を抑える効果があります。
人用の歯磨きペーストには、キシリトールが入っているものなどがあります。キシリトールは犬にとって中毒を引き起こすものなので、必ず犬用のデンタルジェルを使うようにしましょう。
 
歯ブラシ
歯周病予防のケアとして最も効果的なものが、歯ブラシを使用した歯みがきです。
歯の表面を磨くのではなく、歯と歯肉の間(以下、歯肉溝)の歯垢を落とすように磨くのがポイントです。歯ブラシの角度は歯に対して45度にし、毛先が軽くしなるぐらいの軽い力で磨きましょう。
ペングリップといって、歯ブラシは鉛筆をもつようにして持つことで、余計な力が入らずにすみます。
慣れるまでは、一度に全部の歯を磨くのではなく、数回に分けて磨くようにすると愛犬の負担も軽くなります。完璧じゃなくても、毎日コツコツと続けるのがとても重要です。

 

フード

繊維の構造により噛み砕いて食べることによって歯垢や歯石をこそぎ落とす効果を期待しています。そのため、1粒のサイズが大きくなっています。また、特殊な成分により歯垢や歯石の付着を抑える効果も期待されています。大型犬用と小型犬用がありますが、フードを丸のみしてしまうと効果が得られないのと、粒が大きいためつまらせてしまう危険性がありますので注意してください。
例:t/dドライ

 

デンタルガム

動物病院に置いてあるものから、市販で買えるものなど様々なタイプが出されています。
フードと同じように、噛むことで歯垢や歯石の蓄積を予防する効果を期待していますが、硬いものであればより良いというわけではありません。硬すぎるものを長く噛み続けてしまうと、「破折」といって歯が折れてしまったり、「摩耗」といって次第に歯が削れていき、ひどくなると神経がむき出しになってそこから細菌感染を起こしてしまうことがあります。
 
デンタルガムを選ぶ際には、硬すぎず噛みついた時に歯が食い込むくらいの硬さ、丸のみしないように愛犬にあったサイズのものを選ぶようにしましょう。アレルギーのある子に関しては、成分によって注意が必要なものもあります。動物病院に置いてあるデンタルガムは、口臭予防や万が一丸呑みしてしまった際にも消化しやすい成分で作られているものがあります。まずは一度動物病院に相談してみてください。
例:オーラベット、ビルバックチュウ

 

サプリメント

タブレット型のものから粉状で水に溶かし塗布するタイプなどがあります。また、口臭予防や口の中の細菌をコントロールするものなど、期待される効果も様々です。
口周りを触るのを嫌がってしまい、歯磨きはもちろんのこと、フードやガムも食べてくれない…という子には比較的取り入れやすいかもしれません。
例:プロバイオサイエンス

 

インターフェロンという成分の働きで、歯肉炎を改善するものです。粉状の薬を水に溶かし、歯肉に塗りこみます。歯肉炎になると痛みが伴うため、歯肉に触られることを嫌がる子も多いのですが、こちらは歯肉にポタポタと垂らすだけでも効果が得られると言われています。当院では診察の上、状態をみて処方させて頂きますので気になる方はご気軽にご相談ください。
例:インターベリー
 
歯周病は、口臭だけが問題ではありません。有害な細菌が口腔内で増殖している状態です。その細菌が、血管から全身の臓器へダメージを与えてしまう可能性があります。また、口臭が必ずしも歯周病とも限りません。腎臓疾患などが原因の場合もあります。まずは一度診察にいらしてください。すでに歯周病であったり、歯石が付着している場合にはまず治療をしてからデンタルケアをする必要があります。
 
デンタルケアは、根気強く続けることに意味があります。
無理矢理せずに、嫌がったら早めに切り上げる、我慢できたらたくさん褒めてあげること。愛犬との関係がより良いものになるように、デンタルケアが楽しい時間になるように意識してやることが大切です。歯磨きまでたどり着けるように、その子に合ったケアの方法を一緒に考え見つけていきましょう。

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