犬のフィラリア症予防って大切なの?
犬のフィラリア症予防についてどこまでご存知ですか?
毎月の投薬が大変でご負担に感じている方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、フィラリア症予防で何が大切なのか、実際に頂いた質問に対する回答も併せてご紹介させて頂きます。
フィラリア症とは、蚊を媒介として心臓や肺動脈に寄生するフィラリアという寄生虫が引き起こす病気です。成虫になると約30cmにもなる糸状の寄生虫で、感染すると血液の循環が悪くなり、元気がなくなったり咳が出たりし、重篤な場合は死に至ることもあります。治療には長期的な投薬治療や手術が必要な場合があります。蚊が媒介となるので室内飼いのわんちゃんでも感染の危険性はありますが、しっかりと予防をすることで防げる病気ですので、愛犬の健康を守るためにも正しい知識を身に付けましょう。
1: 検査
フィラリア症は薬の投薬や注射で防ぐことができます。しかし、その前にフィラリアに感染していないか検査をすることが重要です。万が一、犬の体内に寄生した状態でお薬を始めると、寄生していたフィラリアが大量に駆除されることによって血管が詰まりショック状態を起こし、命に関わることがあります。安全に予防するためには、まず検査が必要です。動物病院での血液検査によって感染の有無がわかります。
2: 投薬
予防薬は、犬の体内で1か月ほど成長したフィラリアの幼虫に効果があるので、蚊の活動期間+約1カ月後まで継続的に予防をすることがとても大切です。
錠剤やチュアブルを投薬する経口剤タイプと病院で行う注射タイプとがあります。
毎月1回、1か月間隔での継続的な投薬が必要です。
蚊の出始める春先から、出なくなった1か月後までが予防の推奨期間です。地域によって蚊の活動時期は異なりますので、予防期間に関してはお近くの動物病院に相談してみましょう。東京都の場合は5月から12月までの予防が推奨されています。
経口剤タイプではフィラリア以外の内部寄生虫を一緒に予防出来るものや、さらにノミやマダニなどの外部寄生虫も一緒に予防できるものがあります。種類によって予防できる内容も異なるので、愛犬のライフスタイルや体重にあったお薬を一緒に選んでいきましょう。
チュアブルタイプはチキンなどのフレーバーがついていることもあるので、食物アレルギーのあるわんちゃんはご相談ください。
1回の接種で1年間の予防が可能です。
フィラリアに関して毎月の投薬は必要ありませんが、それ以外の内部・外部寄生虫については別途でそれぞれの予防薬が必要になります。
若齢期や体調によっては打てない場合もあるので、まずは一度ご相談ください。
Q.検査って毎年必要?
A.しっかり予防していたから大丈夫!と思っても、実は飲めていなかったり見ていないところで吐き出してしまっていたりということがあるかもしれません。万が一を防いで愛犬の安全を守るためにも毎年検査をした上で予防を始めましょう。去年のお薬が残っていたりしても、飲ませ始める前に一度ご来院ください。
Q.毎月お薬あげないといけないの?
A.1か月間隔で投薬することによって、予防が確実なものとなります。投薬の間隔が空いてしまうと感染していた場合フィラリアが成長してしまうリスクが高まります。毎月の投薬が大変な場合は、お薬の種類の変更や注射タイプを検討しても良いかもしれませんのでご相談ください。
あげるのを忘れてしまう…という場合は日付を決めてカレンダーにしるしを付けたり、投薬時期をお知らせしてくれるスマホアプリ等があるのでそれを活用してみても良いかもしれません。
Q.お薬飲ませるのを忘れてしまった!
A.まずはどのくらいの期間飲ませられなかったのかを病院にご連絡ください。フィラリアに感染しているかどうかの検査は、感染から数か月経っていないと正確な結果が出ません。1回忘れてそのまま投薬をやめてしまうとさらに感染のリスクが高まるので、どのように投薬をしていくか相談していきましょう。
Q.涼しくなったから途中で投薬やめてもいいかな?
A.暖房の普及により蚊の活動期間も伸びているので油断は禁物です。途中で投薬をやめて感染した場合、寄生したフィラリアが成虫となって心臓に寄生してしまい、次の予防シーズンには重篤な状態に陥ってしまう可能性があります。蚊が出なくなった後も投薬を続けることが大切です。
Q.他の病院で検査したから薬だけもらえる?
A.当院では、フィラリア陰性の結果が確認出来ればお薬の処方が可能です。別の病院で検査がお済みの場合は検査結果をご持参下さい。同じお薬がない場合もございますので、種類に関してはご相談しましょう。
感染のリスクが高く身近なフィラリア症ですが、「予防できる病気」です。
毎月の投薬に不安や負担を感じることもあるかと思いますので、どの予防法が良いか愛犬に合ったものを一緒に見つけていきましょう。
フィラリア症予防以外にも、混合ワクチンや狂犬病予防接種など必要な予防はたくさんあります。予防を含めた健康診断プログラムの案内もございますので、病気を防いで大切な家族の健康を一緒に維持していきましょう。
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