インタビュー
Interview
メディカルコンシェルジュ竹内 一葉
入社年:2005年(新卒)
所属:メディカルコンシェルジュマネージャー
日本動物医療センターを選んだ理由は?
初めは学校の単位で、動物病院の現場実習先を探していました。
個人病院よりも色々な症例が来て面白みがある、為になりそうな大きい動物病院か、何かに特化してるような専門の動物病院、実習期間が結構長かったのもあり、遠すぎず近すぎない自転車で通える距離等々条件の合う所を探していたら丁度、日本動物医療センターを見つけ、実際に自転車でこっそり外から見に行きました。
当時はかなり建物が古く、壁に書いてある病院名の文字垂れしており、怪奇的な雰囲気。今だから打ち明けますが、正直言うと富士急ハイランドの戦慄迷宮みたい・・・という印象でした。(笑)
もう一つ動物病院の候補がありましたが、センターの衝撃があったので普通なイメージで外からの下見は終えました。結局、私は少々冒険したくなるようなタイプなもので、外観のインパクトは凄いけど中はどんな感じ何だろう、と気になってしまい、実習先を日本動物医療センターに最終的に決めた次第です。
それが9月頃だったかと思いますが、まだ就職先を決めていなかった私ですが実習中にセンターからお誘いを頂きまして、そのままインターン実習から就職決定し、秋冬頃からバイトをしていました。
実際に働かれてみて、日本動物医療センターをどう思いますか?
私がバイトを始めた頃は、今と違い男性獣医師が多く、勿論女性獣医師もいましたが、どちらの獣医も良くも悪くも怖かった・・・。厳しく接して下さいました。
そして、愛玩動物看護師も今の1/3か1/4程度の人数でしたので、きっちり先輩について教わる時間もメンター制度も無かったので、ひたすら先輩をストーカーばりに見ていました。(笑)
動き方もそうですが、特に保定は技を盗み見ていました。当時は鳥、亀、プレーリードッグ、ミニブタ、砂ネズミなども来ていたので、保定を覚えるだけでも一苦労と共に、一人で出来た時の嬉しさ、楽しさもありました。
まだ乾燥機のない時代でしたので、タオルの洗濯だけでも洗濯機をまわして干して取り込んで補充して、という作業を1Fから4Fまで階段を走り回り行なっていました。それと同時に入院とホテルの子を1人で担当していたので凄まじかったです。繁忙期に数えた事があるのですが、担当した子は70頭を超えてました。朝ごはんを配り終わるのに時間がかかり、昼ごはんかと獣医に怒られるというスパルタの時代で過ごしてきたので、「時間をかけずどう効率的に行うか」、「いかにスピーディーに動くか」を考え、実行する習慣もあの時代があったからこそだと思います。今思うと当時の経験がためになったんだなぁとつくづく思っています。
現在、力を入れて取り組んでいることはありますか?
「動物病院に来院されたら、初めの窓口は私たちになる。つまり、自分たちの話し方、行動の仕方次第で病院の雰囲気やイメージも決まってしまう可能性がある」ことを常に念頭に入れています。
予防目的の元気な子もいれば、ターミナルケアのような状態で来院されるので、その動物、ご家族に合わせた心地よい対応を受付含め全体が行えるように努めています。忙しい時はどうしてもスタッフが普段よりイライラしてしまい、険しい顔になってしまいがちなので、そうならないための仕組み作りを常に考えています。
あなたが大事にしていることは何ですか?
ご家族の歴史や関係性を大切にしています。コンシェルジュになるまでは気にかけてこなかった部分ではありましたが、飼育を始めたきっかけを気を伺って質問してみると、様々なケースがあることを知りました。例えばペットショップで購入されたケースだけでも、これだけ実際に聞いてきました。
「何となく買った」
「前の子と似ていたからつい買った。前の子とは似てないけど亡くなった寂しさがぬぐえず買ってしまった」
「店員さんに売れ残りがいると言われお願いされて買った」
「自分の子供(娘)と同じ誕生日の子がいて買った」
「息子が、私(母)が重度のペットロスになりそうだからと買ってきた」
ペットショップで購入したのは同じでもそれまでのストーリーがさまざまあり、それを大切にしていく事が大事だと改めて気づかされた。
印象に残っていることはありますか?
やはり初めて体験した内容は印象に残っています。
初遅番や夜勤・初帝王切開・夜勤での内視鏡(昔は獣医1人、愛玩動物看護師1人だったので初めての共同作業で、あうんの呼吸で異物を引っ張り出しました)、初哺乳・初めてご家族に名前を覚えてもらった瞬間・初めてご家族から個人的に頂き物をもらった時などは印象深いですね。
また、親密なご相談を受けた時・電話の受け答えで「はい」と「ええ」が混じり「へぇ!」と急に江戸っ子のような返事になったことも忘れられません。(笑)
1日の流れ
8:30 | 病院着、準備 着替えを行います。また、皆が打刻しているか確認します。 |
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8:45 | 全体ミーティング 入院患者の容体や注意点について夜勤明けのスタッフより共有してもらったのち、本日の来院患者の情報、手術予定について共有します。 |
8:50 | 各種確認 すぐ使用できるようにエマージェンシー室の確認を行います。(すぐに使用できるか。足りないものや片づけ)また、ご家族が使用する階の所から優先的にお手洗いを確認します。コーヒーメーカーの豆など補充と掃除、来客用に使用する氷作りなども行います。 宮古島の保護犬がいれば、ご飯と排泄処理も担当します。 外部に出している検査結果のメールが来ていたら印刷(ご家族用)とカルテに入れ込みます。紹介病院様がいれば報告書をお送りするので、その検索と作成、メールやFAXで送信(紹介病院によっては院長にメール)をします。 |
9:00 | 全体の確認 誰が外来(獣医)に出ているか、救急は誰が対応しているか、ご家族様がどれだけ待っているか、先に出来る処置はあるか、ご家族や動物の雰囲気や行動はどうか、座っている場所、距離、会話、などをカルテとカメラと待合見回して常に確認します。何かあればそれに応じた対応や指示を出します。 また、企業様への対応(来客含む)や、エンジェルケア(亡くなった方の対応)も行います。 |
12:30 | お昼休憩 お昼休憩は12:30~13:45の間で入れる時に入ります。 (14時から外来スタートなのでそれまでには上がれるようにお昼休憩をとります) |
18:30 | 退勤 |